製造業は大きな変革の波にさらされている。
中小企業ほど3Dプリンタを活用すれば収益に大きく貢献できる。
新型コロナウイルス感染拡大以降、製造業は新たな局面を迎えている。ものづくり企業にとって新たな一手を考える良い機会にもなる。そのひとつが3次元情報の活用だ。大手企業の開発部門では10年以上前から導入が進んでいる。さまざまな部門がひとつの情報を参照することで開発スピードの大幅な向上に貢献している。だがその恩恵が中小企業にまで広がっていない。中小企業こそ3D情報の活用が利益に直結できる。
エキスパートマテリアルズは中小企業の3Dを最大限に効果を発揮できる体制「エキマテサイクル」を提唱する。具体的には図1のイメージだ。必要な道具は、パソコンと3Dプリンタ、そしてオフィス用レジン「エキマテ」を用意すればいい。
これまで手書きで書いた図面を3D情報に変換し、画面上で確認していた。画面上で制作物を確認しても、実物のイメージが難しく組付けが大変だったり、そもそも干渉していたりすることを見逃してしまうケースもある。しかも試作品を実物で確認するには、産業支援センターや民間サービスに依頼しなければならない。試作を1度完成させるまでに2週間かかる。修正箇所があると、1ヶ月以上かかってしまう。
エキマテサイクルなら、自社で3Dプリンタで出力できる環境が整う。自社内でデータを作成し、プリンタで出力したうえで修正があれば、またすぐに3Dプリンタで出力し確認できる。最短で1日で従来の1ヶ月分の作業ができる。このサイクルを自社内に取り込められれば、自社の創造力が高まり、新規開発のスピードを早められる。
新規開発はたくさんの試行錯誤のうえに成り立つ。エキマテサイクルが、試行錯誤を推進するのだ。さらにコスト削減効果も大きい。お客様の事例でいえば、実物確認のための1回あたりの費用が24万円で、12日間要していた。外注するため費用と日数がかかってしまっていた。エキマテサイクルを活用することで2日間で実現し4万円で済むようになった。開発競争力が高まる原動力となる。
VUCAの時代を迎え、変化がより一層激しくなっている。自社にエキマテサイクルを取り込むことで、激動の時代にも乗り越えられる力を身につけられる。